自民党の裏金問題、何ら実態解明がなされないのに、一部議員と秘書の「トカゲの尻尾切り」だけで、最近では報道も下火になってしまった。この本を読むと政治資金規正法の主旨と抜け穴だらけの法律をそのまま放置する政治の不作為の罪深さを痛感する。政治資金パーティーが自民党派閥の主な資金源だったこと、政治家個人の収支は収支報告が制度化されていないことなど改めて知ることも多かった。「政治資金規正法は、お金の出入りの真実を書くことを求めています。憲法論で言えば、「知る権利の保障」です。政治団体は主権者に対する説明責任があるのだと解すべきですから、裏金をつくること自体、あるいは記載にウソがあること自体が説明責任の放棄であり、国民の知る権利の侵害になります。こう考えると、真の被害者は「知る権利」を侵害された国民」(上脇 2024、116)であると指摘する。それにしても、政治家のカネ問題を調査し刑事告訴をおこない続ける上脇氏には感服しきりである。
上脇博之、2024、『検証 政治とカネ』、岩波書店。

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