当然ながら1967年の岡本喜八監督による作品と比べて観る。岡本版はドキュメンタリー要素が強いのに対し、原田版はヒューマンドラマ要素が強い。阿南惟幾や鈴木貫太郎の家族愛、夫婦愛を前景に、玉音放送に至るまでの御前会議や陸軍将校らの動きは後景に退く。昭和天皇の登場場面が多く様々な場面で語るシーンがあるのも特徴的だが、ここは多分にフィクションが過ぎる。戦後70年の話題作り以上の価値が無い駄作。あの戦争をドラマの素材に利用しているに過ぎない。畑中健二少佐だけが岡本版と瓜二つ。陸軍の狂気を存分に表出している。
監督:原田眞人、2015、『日本のいちばん長い日』
映画視聴日:2026年2月17日
映画館:新文芸坐

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