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劣悪な環境の共同住居を生活困窮者に住まわせる貧困ビジネスの存在は、以前ボランティア参加していた困窮者支援の団体から聞いたことがあった。この小説は、女性向けシェアハウスと名乗りながら、ボロ長屋に住む女性たち個々を主人公にした連作。彼女たちはそれぞれ不遇な立場におかれ貧困に喘ぐ。社会の片隅で理不尽を受けて続けている彼女たちもまた、互いの優劣に極めて敏感に反応し、外国人やら生活保護受給者に対して差別意識すら抱く。深沢潮の小説は以前読んだ作品もそうであったが巻末に参考文献がずらりと明記されている。丹念な調査に裏打ちされた物語はずっしり重い。
深沢潮、2021、『足りないくらし』、徳間書店。

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