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『ビルマの竪琴』の3年後公開の市川崑監督作品。こちらは慰霊や救済とは一切無縁。米軍の砲撃、そして病や飢えによる陰惨な死に囲まれる戦場の映像が続く。白黒映画であるが故の生々しさがある。もはや軍隊として戦う武器も無く、精神論を語る者もない。絶望的な飢餓のなかで自分の命をいかにつなぐか、皆、感情が薄れ狂気が支配する。これが誇張でも何でもなく、あの戦争における戦場のリアルなのだろう。どんなに映像技術が進歩しても現代においては誰も作り得ない作品かも知れない。
監督:市川崑、1959、『野火』
映画視聴日:2025年8月11日
映画館:シネマート新宿
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