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それぞれの分野で気を吐く9人のプロフェッショナルとジャーナリスト青木理との対談集。彼らは決して「反逆」を意図しているのではない。現在の日本に横たわる諸問題、数々の歪みを明らかにしてくれているのだ。発言のなかに、「真摯に思索すべきテーマがいくつも散りばめられ」(青木 2024、6)ている。ほんの一部を引用する。
「時間のベクトルでいうと、左翼は未来に理想社会があると考え、右翼は過去に理想社会があったと考える。その理想社会がいろいろなもので汚され、元に戻さなければいけないと捉える」(中島 2024、75)。
「特高は戦後解体されますが、以後も在日朝鮮人らをいかに管理するか、これが治安分野の大きな課題とされ、それを担ったのが入管」(指宿 2024、145)
「空襲被害者への補償にせよ、戦没者の遺骨収容にしても、その必要性の意味と責任の所在を突き詰めれば、なぜあんな戦争になってしまったのかという根源的な疑問に行き着かざるを得ない」(栗原 2024、282)。
青木理、2024、『時代の反逆者たち』、河出書房新社。
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