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柴崎友香『週末カミング』

李琴峰『五つ数えれば三日月が』

台湾から日本に来て日本で働く主人公の女性と日本から台湾に行って結婚した女性との半日の再会。言葉の選び方ひとつひとつが神経細やかに考え抜かれ、研ぎ澄まされている。主人公の胸の鼓動が、ページを繰る自分にも聴こえてくる。ぎこちない会話と沈黙、言いたい言葉が発せない息苦しさが伝わってくる。短編小説を読む醍醐味が味わえる作品。

李琴峰、2019、『五つ数えれば三日月が』、文藝春秋。

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