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演劇『失敗の研究──ノモンハン1939』

1939年の「ノモンハン事件」を追う女性編集者が主人公。関係者を取材していくなかで、この事件が、まさに「戦争」の醜悪、愚昧、理不尽、無意味を全て煮詰めたようなものであったことを知る。全編を通して、「戦争はどうしたら止めることができるのか」という真っ当な問題意識に、真正面に立ち向かっていく姿が演じられていた。この社会はどうして過去の失敗を直視することを避け続け、同じ失敗を繰り返しているのだろうか。この劇の舞台である1970年当時は、戦後25年。戦争を直接経験した世代がまだ多く存命だったのだなと改めて思う。今は戦後生まれが大半を占め、歴史を振り返ることすら難しくなっている。

『失敗の研究──ノモンハン1939』、青年劇場。
観劇日:2024年9月18日
劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

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