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アウシュビッツ収容所の隣、高い壁を隔てた豪奢な住宅での一家の日常。この家の主人は収容所所長のルドルフ・ヘス。収容所の音が響き、煙は映るが、中の映像は全く映されない。人は目に見えないものには関心を払わない。想像力をはたらかせることもない。圧倒的な無関心。幸福で愛に満ちた家族の光景だからこそ、異常性が際立つ。徐々に狂気に包まれているように見えてくる。最後の方で、現在の、博物館となった収容所がナレーション無しで映し出される。そしてヘスが嘔吐を繰り返すシーン。彼の精神が蝕まれていることを暗示しているのか。
監督:ジョナサン・グレイザー、2023、『関心領域』
映画視聴日:2024年6月13日
映画館:シネマサンシャイン池袋
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