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原発事故後、PTSDなどの心の病を発症した人々に寄り添って支え続ける精神科医とNPOで活動する看護師の日々の奮闘が描かれる。家族を失い、生きる意味を見失い、心が壊れ続ける患者たち。抱える苦悩はそれぞれだが、狂気は自分自身に向かい、出口が見えない。それでも試行錯誤しながらケアを続ける医療従事者たち。患者の一人がふと呟く「誰かに生かされている気がする」という言葉が印象的だ。国策の原発に人生を翻弄されたのは患者も医療従事者も同じだ。そして互いに関わり続けて生きていく姿に僅かな希望を見る。一方で、それとは対照的に、惨禍の責任主体たる国や電力会社の姿が全く見えない。まるで見棄ててしまっているかのようだ。昨年観た『ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん』の監督の作品。アフタートークでいわき市出身の講談師神田香織が登壇。原発から今の政治状況に至るまで、強い憤りが心を打つ。
監督:島田陽磨、2024、『生きて、生きて、生きろ。』
映画視聴日:2024年5月27日
映画館:ポレポレ東中野
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