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小さなスーパーの事務所が舞台。従業員たちはそれぞれに目先の欲に突き動かされて、息を吐くように嘘をつき、ためらいなく不正をはたらく。しかし彼らは特別な悪人などではなく普通の人々なのだ。世間知らずで純粋無垢、他の従業員たちとは異質な存在と思われた主人公の秋子もまた、実は元から彼らと大差は無かったのではないか。そしてこの芝居を観て笑っている自分を含めた観客もまた、おそらくは彼らと同じだ。時に嘘をつき不正をはたらく。それに気づき恐くなる。それにしても沢口靖子の演技を初めてライブで観たが、ある意味、生活感の無さが傑出していると言ったらおかしな表現だろうか。透明感、オーラが違う。
作・演出:永井愛、2024、『パートタイマー・秋子』、二兎社。
観劇日:2024年1月23日
劇場:東京芸術劇場シアターウエスト
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