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映画『父と家族とわたしのこと』

荒井裕樹『障害者差別を問いなおす』

ダイバーシティの時代とかインクルージョンとか喧伝されて久しいが、マイノリティへの差別は一向に無くならない。そればかりか政治家が差別を扇動することすらある。「差別する意図はなかった」とはよく耳にする言い訳だが、「この社会の中に「特定の人たちに対して不利益を与える構造」が存在しているのであれば、それは是正しなければならないはずです」(荒井 2020、12)。本書は、青い芝の会という障害者団体の活動を手がかりに障害者差別を問いなおす。この社会は無自覚に差別的な構造を受け入れてしまっていないか。マジョリティは「社会の中で「自分とは何者であるか」「なぜ自分はここにいるのか」を説明する必要がなく、何らかの社会問題が生じた際にも、切実な当事者意識を持たずにやり過ごすことができます」(荒井 2020、93-94)。「障害者が乗り越えなければならないのは自分たちの体や病気ではなく、障害者を特別視し、モノとして扱う社会だ」(荒井 2020、124)。

荒井裕樹、2020、『障害者差別を問いなおす』、筑摩書房。

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